2015年01月13日(火)

怪獣?出現


水中ビデオからの写真です。年末の埼玉県秩父市荒川本流でした。年がら年中、川を観察しているのに、あまりに意外なところでしかも特別大きいヤツに出会って、心底ギクリとしました。日本固有種のナガレタゴガエルです。秋から山地渓流の水中に潜って冬眠するのです。この時も、ジッとして動かずおり、つついても反応しなかった。その後2時間ほどして見に来たら、どこかへ逃げ去っていなかった。いや、いややっぱり生きていたんだと安心しました。このナガレタゴガエルは、普通最大でも60ミリぐらいなのに、この個体は倍ぐらいもあった。まあ、この個体はメスで、2月頃にはもう産卵をしようかというお母さんガエルなのですが、まるでゴジラ。生きているだけにギョッとします。普通種ですが、1990年にやっと学名がついたニューフェースです。春になれば、陸上に上がって、羽化した水生昆虫やミミズなどを食べています。



2014年11月08日(土)

男鹿川「川の探検隊」開催

男鹿川C&R区間(川治ふれあい公園前の流れにて)2013/10/28

男鹿川のC&R区間の釣りは11月1日より禁漁・・・ですが、「川遊び会」をやることになったという連絡がありました。まあそこで、刈田も出かけて川を取り巻くあれこれの話をすることになりました。
もちろん水生昆虫話や直接聞きたいことなどありましたら、是非お出かけ下さい。

2014年11月16日(日)午前10時〜12時
集合:川治ふれあい公園 9時30分
観察場所:栃木県日光市川治温泉男鹿川C&R区間
参加費:200円(保険代)
持ち物:ウエーダーまたは長靴、昼食
主催:おじか・きぬ漁協川治支部
申し込み・問い合わせ:事務局(ネイチャープラネット)坂内
TEL 0288-78-1177
メール info@neture-planet.com
※当日の連絡先:090-2318-9098(小野田)



2014年07月17日(木)

謎のメイフライ(カゲロウ)


夏の山地渓流上部で出会った大型の美しいメイフライ・・・カゲロウ。メイフライという呼び方は、英語そのままのカタカナ語、一般的にはまだあまり知られていないでしょう。だが、カゲロウというと、ほとんどの方が「ああ〜知っている。ウスバカゲロウ、アリジゴクですね」という反応が返ってきてガッカリしてしまう。このウスバカゲロウ科は、陸生昆虫であり、水生昆虫のカゲロウとはまったく無縁な昆虫です。それなのに、昆虫界には、ウスバコカゲロウ(水生昆虫)だの、ウスバガガンボ(水生昆虫)だのから、紛らわしい名前の昆虫がゾロゾロいて混乱の元になるわけです。まっだからといってアリジゴクを軽く見ているわけではない。フグ毒の100倍以上という恐ろしい猛毒があるだの、幼虫は極度便秘症でたった一度しかフンをしないだのミステリアス度の高い昆虫だ。
話題が逸れてしまった。このメイフライは、現在、岩手県南部の1カ所に生息しているのを確認しているのみ。もちろん、他の地域にもいて不思議はない。夏に山などへ出かけてこんなメイフライを見かけたら是非メール一報いただければ幸いです。



2013年04月17日(水)

4月11日岐阜県蒲田川


岐阜県の蒲田川は、あの有名な北アルプス槍ヶ岳の南面から流れ出しており、やがては神通川となって富山湾に注いでいる。

だから、ここは本州中部山岳地帯ど真ん中というまぎれもない山奥。標高は写真の地点で約800m。渓谷にはこの日も雪が降った。

ところが、この辺りはいわゆる奥飛騨温泉郷で、渓畔のあちこちに温泉が湧く。当然、流れ込む温泉も少なからずで、水生昆虫の羽化シーズンもその影響を大きく受ける。

地元の方によると、今年の3月1日、渓流釣り解禁日にはもうシロハラコカゲロウが本格的に羽化したという。そうなると関東地方の平地渓流よりも2〜3週間も羽化シーズンが早いということになる。

この日、そのシロハラはチラホラの羽化模様だったけれども、その代わりに、フタバコカゲロウやトビイロコカゲロウが多く羽化していた。他には、ウルマーシマトビケラがチラホラと飛来。目を引いたのは、フタスジクサカワゲラ。このカワゲラが羽化してくれば、その川はいよいよ初夏の顔ぶれが見えてきたということになる。だが、11日朝8時の気温は3℃・・・寒かった。




2012年12月18日(火)

11月25日岩手県大槌川


民話などでよく知られた「遠野」に近い山地から流れ出し、太平洋に注ぐ大槌川。その下流域にサケが遡上していると聞いて行ってみた。
この大槌川下流域は、湧水の多い地域で、被災した市街地の中にも湧水源がいくつもあったという。
しかし、東日本大震災による津波と地盤沈下でその湧水流の水生生物はその後どうしているだろう。現地に来て聞くと、その湧水流には本州では珍しい、イトヨの生息地があり、しかも淡水域だけで一生を送る陸封型イトヨがいるという。ただ、生息していた湧水流も、津波の海水に呑み込まれてしまった。
だが、うれしいことに教えられた流れを覗くと、いくつかの群れが直ぐに見られた。その魚体を見ると、2〜3センチぐらいの小型魚と6センチを越えるような個体も一緒に泳いでいた。どうやら一年で産卵して一生を終えるのが多いといわれているけれども例外も少なくないようだ。
驚いたことに、そのイトヨウオッチングをしていた小川にも、サケが遡上しており、ウグイやヤマメやら諸々の魚種豊富なこと。この流程1キロもないようなまさに細流なのに生き物はずいぶんと賑やかで。手軽な自然観察ポイントとして素晴らしいと思った。
※イトヨは、最大でも10センチぐらいの小型魚で、降海型と陸封型がいる。北半球の亜寒帯(冷水域)に生息しており、オスが、産卵地として水草などを集めてトンネル状の巣を作ることで有名。



2012年10月16日(火)

秋のカゲロウ


栃木県鬼怒川上流にある川治温泉は、渓流を見ながら入れる立ち寄り露天風呂「薬師の湯」で有名。また、その渓畔には無料の足湯まである。

この川治温泉街付近の男鹿川や鬼怒川は、キャッチアンドリリース(釣った魚を殺さないで放流する)釣り場になっており、特別に魚影が濃い。本来なら10月は、ヤマメやイワナなどの渓流魚は禁漁期である。しかし、10月末まではニジマスに限って釣りが出来る。

その昼過ぎ、ふと岸際の淀みを見ると、妙な物体が水面を漂っていた(矢印)

これは、カゲロウが水面で羽化した後の脱皮殻。その殻を拡大してよく見ると、腹部側面にあるエラが「人」の字状になっている。これはトビイロカゲロウの仲間にある特徴。そして、腹部背面にある斑紋を見ると、秋だけに羽化するウェストントビイロカゲロウだとわかった。

日本にいるこの仲間の普通種としては、春に羽化するトゲトビイロカゲロウがいて、初夏に羽化するナミトビイロカゲロウはわりとフライフィッシャーなどにはよく知られている。

このウェストンは、この3種内では一番大きくて山地渓流に生息しており秋だけに羽化する。

この日他には、フタモンコカゲロウやサイドコカゲロウ、ウスバガガンボの羽化も少し見られた。

夕方には大型種チラカゲロウのスピナー(成虫)が飛来してきて、良型ニジマスがライズした。

この105日の水温は、18.4℃