刈田スタディオ KARITA AQUATIC INSECTS LAB
2023年03月19日(日)

春初期は昼過ぎてから


川の水温を測ってみると、13時から14時ごろに最高水温になることが多い。もちろん天候の急変がない日のことである。
この時期、その最高水温に達する頃にやっとドリフターが多くなる。ハッチがあれば良し、無ければシャックばかりのドリフターになってくる。
13時18分に流れてきたのは、こんなシャック。ほとんど透明な存在感の見えにくいシャック。これは、ヒラタコエグリトビケラが水面でハッチした後に残したシャック。
このヒラタコエグリという長く言いにくいカディスは、学名だと、アパタニアとなって割とすてきな名前がある。体長8ミリほどのグッドサイズなこのカディスは、シマトビケラより一足早くハッチシーズンを迎える、春初期の重要種である。日中にどんどんハッチしてくる。
ただ、アダルトの姿がシマトビケラに似た淡褐色なのでほとんど知られていないのが惜しい。