冬の川でもオイカワがライズ
ここは、埼玉県東松山市の都幾川。荒川水系です。久しぶりに来てみると、この下流の瀬では、地元の方々が、ギンナンの実を洗う?というか例の異臭を放つ果肉の腐らせたヤツから種を取り出す作業をやっていました。
冷たい流れに手を突っ込んで、ギンナンをもみ洗い・・・たいへんな作業。
平瀬で水生昆虫を観察しようと来たのですが、そういうわけで、川中に例の果肉が流れ積もっており断念。
ふと、その上流プールを見ると鏡のような水面に、水紋が広がっています。(矢印)
だが、画像では、ほとんどわからないくらいの極小ライズです。
これはたぶんオイカワ(コイ科の魚。右上ph)あたりが、何かドリフター(流下水生昆虫)を食べているようです。ユスリカが羽化しているのかも知れません。
そこで流れにネットを入れてドリフターをチェックしてみました。(左上ph)
すると、ユスリカは確かに羽化しているようで、3ミリから9ミリほどの脱皮殻。それから、ネイブルコカゲロウも羽化した後の脱皮殻が入っていました。このコカゲロウは、春や秋に羽化する、体長6ミリほどの小さなカゲロウで特に秋の羽化期は長く、関東の平地だと冬にまで見られる。
それから、体長1.5ミリほどのアブラムシも意外に多く流れています。
というわけで、このプールにいるオイカワは、脱皮殻やアブラムシを捕食するためライズしていたのです。
そこで試しに、フライをキャストしてみました・・・。
ところがなかなか釣れません。ライズの水紋が小さかったのは魚体が小さいからのようです。
オイカワの、フライフィッシングでは、魚体が小さいほど釣るのが難しく面白い。一般的なフライフィッシングのようにより大物を狙うという傾向とはちょっと違う(私の好みですが・・・)
結局、#24のユスリカシャックパターンでヒットしたのは、体長6センチのオイカワ。マイレコードとしては、確か4センチだったので、この程度ではまだまだ・・・20分ほどでやっと2匹ヒット。ところがここで急に曇ってきて風が。
こういったプールのライズでは、風が吹いてさざ波が立つとライズはピタッと止んでしまう。
また風のない日に来ましょう。
冬とはいえ、雪のない平地では、オイカワ以外にもカワムツやウグイもライズして遊んでくれます。特にカワムツは口が大きく釣るのはオイカワよりもずっと簡単。お試し下さい。