刈田スタディオ KARITA AQUATIC INSECTS LAB

謎のカゲロウ!さざ波プールに飛来

埼玉県では、公園などにあるプールをオフに釣り場として再利用しているところが数カ所ある。
私の、住む鴻巣市に近い加須市にある「はなさき水上公園」でも、ルアーフライ釣り場としてC&Rで釣りが出来る。
まあ、コンクリートの公園プールでフライフィッシング・・・別に興味はなかったのです。
しかし、たまたま、フリーマーケットを開催していたこともありちょっと行ってみました。
そのフリマは、銀杏並木の下でやっておりギンナン落実の香り立つ風情で・・・つい足をプール釣り場に向けてしまいました。
さざ波プールには、少年フライフィッシャーも混じってキャストしており・・・だが、どうしたことか。その雰囲気には妙な暗さが?
水深1m以下の浅いプールは、水がかなり澄んでおり、しかも、かなりの遠浅。より深いポイントにはかなりキャストしないと届かない。
なんと、ダブルハンドのロッドを使う方まで。快晴無風の条件ではかなり難しい釣りを強いられているようでした。
・・・と見れば、このプールにライズがある。信じられないことだが、事実だ。
プールの底には薄く泥が溜まっている場所もある。ユスリカが、生息していることは当然としてもライズしているとちょっと見過ごせません。
4時間で1200円という釣り券を購入してエントリーしてみました。
ニーブーツで、ホンの少々立ち込む。ともあれ、ライズがあるということは、ユスリカのハッチがあるか、それとも何かドリフターがあるはず。
流れがあれば、その流れ出しでチェックすれば、ハッチであれドリフターであれそこでわかる。しかし、ここは完全止水。
足元の水面でチェックするしかありません。
すると・・・緑色のセスジユスリカのアダルトが浮いている。
「これかぁ」
ふと気が付けば、側壁に向かって定位しているマスが何匹もいる。
(弱っている?)
そうじゃなかった。ユスリカが落ちるのを待っている。水際産卵するユスリカがやってくるのだ。
更によく見れば、何とカゲロウのスピナーまでが水面に浮いておりまだピクピクしている。それが何だろう。種類がわかりません。見たことのないカゲロウです。
頭部の独特な形状からコカゲロウ科のヒメウスバコカゲロウProcloeonによく似ています。
ただ、マスがたくさんいてライズするので、落ちた昆虫は片っ端から食われてしまいます。
もう待ちきれなくて私もフライをキャスト。新開発のフライフィッシングアイテム、メイウイングに#18のセスジユスリカを結んでいます。
普通のルースニングインディケーターでは、着水の瞬間にマスが逃げるような状況。それだけで釣れなくなっているわけです。
最初にヒットしたマスは、銀色のボディとその斑紋から、まるでヨーロッパで見るようなブラウントラウトでした。普通のニジマスも。幅広でコンディション良く、なかなか鋭いファイトを見せます。オマケに、サケのようなサイズのドナルドソンマス?も水面直下のユスリカシャックフライに出てきて・・・。謎のカゲロウは、近隣の小川や池から飛んできているものと思われます。ちょっと追跡してみるつもりです。