2009年03月17日(火)

シロハラハッチ近し!!


3月16日。午後から近くの川へ、飼育用ニンフの採集に行ってみた。ここは、埼玉県荒川水系都幾川。川としては平地流でヤマメの生息域よりも下流。ここは、水源が低山地にあり、気候が春めいてくると、すぐに水温が上がる。つまり、一般渓流の先触れ的にハッチ状況がわかる。
もともとこの時期は、これからの羽化シーズンを控え、川の中は一年でも最も多種多様に水生昆虫が観察出来る頃なのだ・・・・だが、最近の川は油断ならない、工事や人為的水質の急変などから水生昆虫激減なんてこともことも珍しくはない。
・・・などと心配しながら、川にネット入れる・・大丈夫だった。シロハラコカゲロウ、オオマダラカゲロウ、オオクママダラカゲロウ、ウスバガガンボ、オニヒメタニガワカゲロウ、オオヤマカワゲラその他。ぞろぞろと入って来た。
特に、シロハラコカゲロウは、ウイングパッド(翅芽)つまり、成虫になったときに翅になる部分がすでに濃褐色に変化しており羽化間近いことがわかる。いよいよ、ハッチシーズンが始まる。急げ渓へ。



2009年03月14日(土)

3月13日栃木県塩谷郡塩谷町那珂川水系荒川C&R区間


3月13日栃木県那珂川水系荒川C&R区間、天候は、晴れのち曇り一時雨。
10時に現地到着。お目当てのポイントには、すでに3人の先行者。その様子・・・ライズは、数分間見渡していてやっと一度ぐらい。やむなく、ほかの空いているポイントを探して下流へ。
下流へ向かうと、意外に人が少なくずっと下に一人だけ。(ひょっとして川の調子が良くないのか?)
ひとまず手頃な平瀬へネットをセット。
ドリフターは、ユスリカベースの展開が、かなり少ないまま経過。
それでも、11時を過ぎるとややドリフターに変化がでた。ウスバガガンボ・ブユがハッチし、オオクママダラカゲロウもハッチがあったようでシャックがネットに入った。
13時になってもコカゲロウ系はまったく姿を見せず・・・そこへ、突然原因不明の濁りまで入って来て・・・一旦撤収して車に乗った。
ところが、その濁りが幸いして、川には誰もいなくなったことが判明、上流のプールへ降りてみるとライズを発見!・・・。
結局、ドリフターの非常に少ない日で、ライズフリークとしては、物足りない一日だった。ただ、昼から夕方にかけて、極小ブラックカディスのハッチとスペント流下があった。これは、非常に珍しい種で生態も特殊・・・これは、かなりの手強い曲者出現と言わざるを得ない、面白くなってきました。日中の最高水温は8.5℃でした。



2008年12月12日(金)

プールでミッジング


12月9日。加須はなさき公園(埼玉県加須市)のプールへ。
もちろん泳ぐわけじゃない。ここは冬になるとトラウトのフライ・ルアーC&R釣り場になっており。しかも、入場料が4時間1200円と格安なのに40センチオーバーがゾロゾロ。
ただ問題はこのコンクリートプールという素敵でない風景・・・だが。こんな無味乾燥コンクリート池にも、ユスリカが生息している。
というわけで、例年のごとくユスリカの生態観察?に入場。
・・・と驚いたことに、そのユスリカがドンドンハッチしており、写真のように大量のユスリカピューパが捕食されていた。(サンプルの一部)。こんな人工的な環境でも、ユスリカはたくましく生息し羽化しようとピューパが浮上し、マスがそれをバクバク捕食している。
捕食されているピューパは、体長4〜5mm。他に羽化した後のシャックを多く捕食しているマスもいる。この場合#22〜24ぐらいのミッジピューパがジャストマッチのフライということになる・・・しかし、ここでそこまでマッチさせると、大量のマスが入っているのでフライを呑まれたりして、厄介なことが多々発生する。むしろ#18〜16ぐらいとちょっとハズしたぐらいのフライサイズの方がフライフィッシングを楽しめるだろう。
釣り方としては、水面直下から、水面下60センチぐらいに、ミッジピューパやシャックをユラユラとサスペンド。もちろんフワフワやコロコロフライでもヒットする。けれども、ここで出来るミッジングメソッドは、世界共通。どこへ行っても通用するわけ。いいトレーニングになるはず。
このオフシーズンに、我が家からたった30分。本格的ミッジングが楽しめる貴重な釣り場健在である。



2008年11月10日(月)

11月天竜川C&R区間スタート


2008年も天竜川秋葉ダム下流にて、11月1日より4ヶ月間限定のルアー・フライ専用区と同区内C&R区間がスタート。
そこで早速郷里に戻り、5日から出没しています。
写真は、6日の中島地区。このところここより下流の鮎釣地区では、ダムからの放水が続いており、水位が高く釣りはやや難しい状況。
だがこの中島では、その影響もなく、むしろ例年より水の透明度が高いためライズハンティングへの期待はかなり大きいと判断している。
現在水温は、やや高めの16℃前後。ドリフターは、フタバコカゲロウが流下量トップで、次いでサイドコカゲロウがトップに迫る勢い、まだ少ないのはネイブルコカゲロウ。ウスバガガンボも出ていますが、交尾や産卵にやってくるアダルトの方が目立っている。
肝心のニジマスは、まだ放流直後ながら、ライズも見え始めており、さあこれからというところ。夕方には、エルモンもチラチラ見えており、日並みによっては・・・というところ。



2008年07月25日(金)

7月18日高原の水生昆虫。桂川(山梨県忍野村、標高940m)


7月18日、高原の水生昆虫。桂川(山梨県忍野村、標高940m)
ここは、今も水温が12℃前後と非常に冷たく、水生昆虫のハッチ(羽化)が日中から見られるという穴場です。
この日の水生昆虫は、日中マルツツトビケラ、ナミトビイロコカゲロウ、コカゲロウ数種
。陽が少し傾けば、フタスジモンカゲロウ、アカマダラカゲロウ。そして18時30分を過ぎれば、クシゲマダラカゲロウ、ヨシノマダラカゲロウが羽化していました。
イブニングのピークとなる19時過ぎには、各種カゲロウのスピナーも混じって流れのライズはバコバコと激しく大変なことになり、非常に面白い状況。
避暑とライズを狙うフライフィッシングなら忍野村桂川がお勧めです。
ヒットフライは、日中ならブッシュカバーでオドリバエ、フライングアント、デプテラなど。午後の後半からは、SSイマージャーで、シロハラからアカマダラのハッチ系ドリフターに対応。イブニングの初期には、まだSSイマージャー反応が遅いと感じたら即キャプダン#16にスイッチ。そして真っ暗になる頃から、クシゲのスピナーがドッと流下しました。また、日によってはマルツツのスペントアダルトが流下してフライフィッシングを面白くしている・・・が、話が長くなるので、マルツツの件は別の機会としましょう。



2008年07月07日(月)

6月27日利根川


6月27日群馬県前橋市内利根川。
18時から、右岸の岸辺を歩く。流れは、前日の雨による影響がまだ残っており、軽いササ濁り。左岸には長竿を振るヤマメ狙いのエサ釣り師が5人も並んでおり、その間を縫ってルアーをキャストする姿も見える。
もちろんこれは肉眼で見たわけじゃなく。水生昆虫の動きを見るために使った双眼鏡で、たまたま見えた。おまけにそのルアーマンが、ヒットさせたらしい大型ヤマメをぶら下げて歩くのも見えた(うらやましい)。
ところが、目的の水生昆虫はどうも良くない。19:00を過ぎれば、いつも動きを見せる水生昆虫がまったく姿を見せない。
期待していたライズなどもまったく見えない。そして、19:30になっても、飛来昆虫はほとんど皆無。
あの利根川で、これほど虫が少ないとは・・・そこで、真っ暗になってから
ライトトラップを仕掛けてみた。
私が使うのはハンディな小規模灯火採集装置ですが、水生昆虫の亜成虫と成虫、集光性のある陸生昆虫が良く集まってきます。メリットは、これによってその現場での、水生昆虫の羽化や成虫の状態がわかるわけです。またタニガワカゲロウやマダラカゲロウ成虫などはボール状の卵塊を抱えたまま飛んで来たりして勉強になることは多い。
ライト点灯後直ぐに来たのは、コガタシマトビケラ×3、そしてクダトビケラが×10以上。それから、ヤマトビケラ、ウルマーシマトビケラ。ヒゲナガカワトビケラ、ヒメヒラタカゲロウメスダン、フタバコカゲロウメスダンそれから、体長2〜3mmのユスリカ数十匹・・・実をいうと、これは記録的非常に集まりが悪い。カゲロウ類は、2種2匹のみ。コガタシマ以外のトビケラはいずれも1匹ずつ。カワゲラゼロ。
「大丈夫かぁ?利根川」
たまたま日並みが悪くて、虫が出てなかっただけなら良いのですが・・・。川の健康状態をトータルで教えてくれるのは水生昆虫だけなのである。