雨が降ったら
ひらけた谷間の底には、小さな川の水面が糸のように見える。
「ふ〜む」
北米大陸の平原を浸食してこの渓谷を作ったのは、こんな小さな川?・・・山々の峰はなだらかで、ここがかつては広大な平原だったと教えられたことは納得出来たが・・・。
アメリカ、コロラド州南西部。この広場こそが、スーパーサウルスと呼ばれるディプロドクス科巨大恐竜の3メートルにも及ぶ肋骨をはじめ多数の化石の発掘現場。
ここで発掘された巨大恐竜は、体重40t以上、体長33m以上と推定されている。
ここに来てみてまず驚いたのは、こんな砂漠に近いような乾燥した大地に超巨大恐竜が何体も化石になっている不思議。
現場の先生によれば、当時ここには川が流れていて、ワンド状態の淀みになっていたらしい。その淀みへ落ち葉や流木がたまるように、豪雨によって恐竜の死体が続々と流れ着いたのだろうという。
その時代・・・中生代ジュラ紀あたりには、大森林と平原を蛇行する大きな川と巨大恐竜・・・それが時代を経てこの風景。
まっほぼ2億年に近いような歳月を経た結果ですが。いつの頃からかこの辺りはほとんど雨が降らなくなり、冬に少し雪が降って、その雪解け水が谷底に湧き出して流れているという。それでも、このように大地は浸食され、崩れ、また流され、変化しつづけてきたのだ。
ところが、日本というのは、北アメリカプルーム(プレート)に太平洋プルーム、フィリピン海プルーム、ユーラシアプルームの4つのプルームが押し合いへし合いで断層がいっぱい。だから地震や火山活動が活発で地殻変動などあたりまえ。さらに気候的にも豪雨、台風などが加わってしまい・・・つねに様々な変化があり続けることを大前提にしながら、物事を考えるべきじゃないかね・・・巨大ダムに原発・・・。
まず、ど偉い大教授が想定外でした・・・なんて言わないで欲しい。

ロッキー山脈の木が生えていない地域では、大地の変動結果がたいへんよくわかる。そこには、断層に加えて、地層の傾斜が垂直に近くまで立ち上がっていたり、地層の時代が上下反転しているような、恐ろしい地層逆転現象まで観察することが出来る。色々な現象が発生するのがこの宇宙らしい。
