6月27日群馬県前橋市内利根川。
18時から、右岸の岸辺を歩く。流れは、前日の雨による影響がまだ残っており、軽いササ濁り。左岸には長竿を振るヤマメ狙いのエサ釣り師が5人も並んでおり、その間を縫ってルアーをキャストする姿も見える。
もちろんこれは肉眼で見たわけじゃなく。水生昆虫の動きを見るために使った双眼鏡で、たまたま見えた。おまけにそのルアーマンが、ヒットさせたらしい大型ヤマメをぶら下げて歩くのも見えた(うらやましい)。
ところが、目的の水生昆虫はどうも良くない。19:00を過ぎれば、いつも動きを見せる水生昆虫がまったく姿を見せない。
期待していたライズなどもまったく見えない。そして、19:30になっても、飛来昆虫はほとんど皆無。
あの利根川で、これほど虫が少ないとは・・・そこで、真っ暗になってから
ライトトラップを仕掛けてみた。
私が使うのはハンディな小規模灯火採集装置ですが、水生昆虫の亜成虫と成虫、集光性のある陸生昆虫が良く集まってきます。メリットは、これによってその現場での、水生昆虫の羽化や成虫の状態がわかるわけです。またタニガワカゲロウやマダラカゲロウ成虫などはボール状の卵塊を抱えたまま飛んで来たりして勉強になることは多い。
ライト点灯後直ぐに来たのは、コガタシマトビケラ×3、そしてクダトビケラが×10以上。それから、ヤマトビケラ、ウルマーシマトビケラ。ヒゲナガカワトビケラ、ヒメヒラタカゲロウメスダン、フタバコカゲロウメスダンそれから、体長2〜3mmのユスリカ数十匹・・・実をいうと、これは記録的非常に集まりが悪い。カゲロウ類は、2種2匹のみ。コガタシマ以外のトビケラはいずれも1匹ずつ。カワゲラゼロ。
「大丈夫かぁ?利根川」
たまたま日並みが悪くて、虫が出てなかっただけなら良いのですが・・・。川の健康状態をトータルで教えてくれるのは水生昆虫だけなのである。